2011年10月06日

ドイツ軍の号令・銃器関連

 本文に入る前に、まずこの記事を翻訳したものとはいえ、転載することを快く許可してくれたアメリカのリエナクトグループであるDer Erste Zug http://www.dererstezug.com/index.htm の方々、そして原文を書くために努力した方々や、翻訳に当たって協力してくれた友人たちに心から感謝したいと思います。
 これらの協力がなければ、今私達がこの資料を共有することは出来なかったと思います。
 I would like to thank Der Erste Zug for permitting to quote this article.
Without their efforts and generosity, we would not have been able to share these valuable research.


Gewehr ab(ゲヴェーァ・アプ):立て銃
 Angetretenと命令されたとき、常にこの態勢で気をつけ(かかとを合わせ、つま先は90°よりわずかに狭くあける)の状態で立つ。銃器(小銃)はバットプレート[肩を当てる部分]を地面に付け、右側に右足の隣に。バットプレートの下の部分は右足のつま先と並べること。右手の指は伸ばし、合わせ、銃のバレルバンドを関節が前に面するように握ること。ひじはわずかに脇から離す。左手は気を付けの状態にすること。

ドイツ軍の号令・銃器関連


メモ:その他の火器を持つ者は以下のようにすること
1. 短機関銃/突撃銃 Gewehr Umhangenの状態に(右肩に銃をかけておく)
2. 機関銃 機関銃手の右側に2脚を使って地面に置くこと
3. 迫撃砲 迫撃砲分隊の最後の隊員の正面に置くこと
4. パンツァーファウスト/-シュレック 射手の右側に銃口を前に向けて置くこと
5. 弾薬箱 弾薬手の右側に蓋のあけ口を前にして置くか、機関銃の銃口の所に置くこと


Das Gewehr über(ダス・ゲヴェーァ・ユーバー):担え銃 
 ドイツ軍は小銃をその他の国の軍隊とは違い、右肩ではなく左肩に担う。Gewehr abの状態から、銃を右手がアゴのちょうど下あたりに来るように体の正面に持ってくる、左手は右手のちょうど下を持つようにする。銃はだいたい脚から胸の上着のボタンの線にある。銃のボルトは兵士の右に面し、銃の左側が体に向く。左肩に銃を移すのには、右手を銃のボルトの位置まで落とし、銃を90°回すと同時に左手をストック(銃床)の下に動かし、左肩に銃を上げる。トリガーガードはわきのあたりにくる。ちゃんと銃を左肩に置いたら、バットプレートを上着のベルトの下あたりに来るように引き、左のひじはわずかに体から離す。銃はだいたい垂直に体とあるようにする。銃が位置についたら、右手は素早く右側にし、気を付けの姿勢のままにする。


ドイツ軍の号令・銃器関連

ドイツ軍の号令・銃器関連



メモ:この命令の時、小銃以外の銃器は以下のようにすること
1. 機関銃 左肩にグリップが胸の位置に来るようにし、左手でバットプレートを小銃の場合と同じように支える。

ドイツ軍の号令・銃器関連



2. その他の銃器や弾薬箱はそのままの状態であること。




Achtung! Präsentiert Das Gewehr!
         (アハトゥング プレゼンティーアト ダス ゲヴェーァ):捧げ銃
 
 この命令は兵士が銃を左肩に担いでいる時のみに与えられる。命令の時、右手の指を伸ばし、合わせ、ストック(銃床)の上端部(下の左端の図を参考に)へ持っていき、同時にバットプレートを左手で90°時計回りに回転させる。これで銃の右側が体とは反対の方に、左側は体の方に向くようになる。銃をもう一度90°ストックに置いた右手で回し、同時にバットプレートを持っていた左手を離す。離した左手は銃の左側に沿って上に上げていき、ストックのリアサイトの下にあたる部分を握る。左手は伸ばし合わせ、関節が外に向くようにし、親指が上を向くようにする。右手は素直に伸ばし、合わせた4本の指は単にトリガーガードの下に、親指は離し、体に近づいているボルトの下に。銃は左胸のポケットと並行して、トリガーガードは体と反対を向いている。先の方のバレルバンドは左目と同じ高さにあるはずである。

ドイツ軍の号令・銃器関連




Das Gewehr über(ダス・ゲヴェーァ ユーバー):担え銃 (捧げ銃の状態から戻す) 
 捧げ銃の後、兵士は担え銃を命じられる。これは捧げ銃とは逆に近い動作をする。左手を離し、バットプレートまで戻すのと同時に銃を180°逆時計回りに回転させる。右手はそのままの位置に。バットプレートにある左手と、ガイドのようになる右手で銃を左肩に担う。銃が位置に戻ったら、右手を気を付けの状態に素早く戻す。


Das Gewehr ab(ダス・ゲヴェーァ アプ):立て銃 (担え銃から立て銃への移行) 
 この命令は担え銃の状態で与えられる。これは兵士に銃を左肩からストックのみを地面へ置かせるものである。命令の時、左手を下げると同時に、銃を右に回転させ、バレルバンドの部分を右手で握る。そして、バットプレートにある左手を離すと同時に右側へ右手が地面と平行になる位置に銃を振る。最後に銃のバットプレートを右足のつま先の隣の地面に置く。


ドイツ軍の号令・銃器関連



Gewehr umhängen(ゲヴェーァ・ウムヘンゲン):吊れ銃 
 この命令は銃器が立て銃の時のみに与えられる。命令の時、スリングを緩め、右肩にかける。右手はスリングを右胸のポケットの位置で親指をスリングと服の間に入れて保持する。ひじは体の方に引く。


ドイツ軍の号令・銃器関連




メモ:命令の時、小銃以外の銃器は以下のようにすること
1.機関銃 右肩にスリングでかけ、銃口は上に、バイポッドはたたむ。
2.迫撃砲 兵士の右側に、ベースプレートを保持する。


ドイツ軍の号令・銃器関連


 これらのものは、Der Erste Zugの方々から許可を頂いて転載させていただいています。
自分の翻訳は非常に稚拙なため、英語が少しでも出来る方は原文のものを読んでみることをオススメします。
自分の訳では伝わらないことも、英語のものではニュアンスなどから読み取れることもあるかと思います。
また[ ]の中は自分がおそらく理解しやすくなるだろう、ということで付け加えたものです。
この記事に関して、分からないことや、意味が分からないことがありましたら、コメントして頂けたら、自分のような若輩者でも答えられるものには答えていきたいと思っています。




原文:米国のWebサイト Der Erste Zug
http://www.dererstezug.com/RifleDrill.htm




同じカテゴリー(翻訳文ー命令・戦術などー)の記事画像
ドイツ軍兵士の小銃の持ち方
個人・部隊による敬礼
分隊の散開隊形
ドイツ軍の号令・伏せろ
ドイツ軍の号令
同じカテゴリー(翻訳文ー命令・戦術などー)の記事
 ドイツ軍兵士の小銃の持ち方 (2012-10-03 02:15)
 個人・部隊による敬礼 (2012-08-06 19:48)
 分隊の散開隊形 (2011-12-23 22:49)
 ドイツ軍の号令・伏せろ (2011-10-06 23:02)
 ドイツ軍の号令 (2011-09-26 20:51)
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。